3/24④お客さまの感想☆
大人の時間にご来場くださった方の感想デス!
彼女の投稿をそのまま転載させていただきましたー( ^ω^ )ぎゅっと濃縮されたすばらしい文章!
「クラムボンはわらったよ。」
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
これが何かは分からなくても、このフレーズに聞き覚えのある人は多いのでは。
宮沢賢治『やまなし』の冒頭部分。
“クラムボン”が何なのか定説はないらしく、どう教えるか先生方を悩ませている作品の1つでもあると聞く。
こんな難解な物語に、チェロの調べを乗せて朗読する。それが「めぐことの歌うおはなしや」。
舞台女優でもあるめぐみさんと、本業が国語教師であるチェロ弾きことみさんのユニット。
今回、やまなしの他に新作『蜘蛛の糸』を聞かせていただけるということで、わくわくしながら参加。
それがもう、何とも✨
声だけで、こんなにも想像の世界が拡がるのかと…しばし、異空間にトリップしたようなひとときだった。
朗読に負けず面白いのは、作品をどう解釈し表現したかについての、ことみさんの解説。
「お釈迦様ってねぇ、実はドS王子なんですよ」
な、な、なんですと!!
罪人を助けるために、極楽から地獄へ一本の糸を垂れる慈悲深きお釈迦様。その方をドSとか言っちゃう??
「極楽から地獄って、何万里もあるんですよ。仮に一万里として、 登りきるのに12年かかるんです(まじめに計算した人がいるらしい)。そこに何で、よりにもよって蜘蛛の糸!?もっと太いロープとかあるやろ!しかも登るのは、地獄に落とされた瀕死の人。ほんとに助ける気があったら、垂らすのは蜘蛛の糸なわけないじゃん!!」
…なるほど。
だから、極楽の描写はそんなんじゃない!…と、何度もめぐみさんの朗読にダメ出しをしてきたという、自身もドSなことみさん。そしてそれに悩みつつも、見事に応えてきためぐみさん。ふたりの紡ぐ朗読の世界は、一度足を踏み入れたら出てこれなくなる、それこそ地獄のような!?いえ、極楽のような世界なのです😂😂
舞台に所狭しと拡がるのは、白黒二色で描かれた里山の風景画。絵の中の黒い部分が、次第に血の池に見えてくる不思議…
作者のよしこさんには、娘が以前、某所で絵の具ワークショップをしていただいたご縁もあり、そこに文学と弦楽器という、私の大好物がぎゅっと詰まった夢のような世界なのです。
コンサートでもあり、朗読会でもあり、はたまた国語のワークショップでもあり。
次回はどんな世界を見せてくれるのか、今から楽しみ💕
今回、ことみさんの先輩のソプラノ歌手の方が即興でピアノ演奏を添えてくださり、
舞台が更に奥行きのあるものに。
そして皆さんの舞台衣装は、着物コーディネーターの方がプロデュース、
そして作品の世界観を羊毛フェルトで表した作品の展示もあり、
目にも楽しめる演出が盛りだくさんでした!
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